居眠り運転は、交通事故の重大な原因の一つです。日本では、2019年に発生した交通事故のうち、居眠り運転が関係したものは約1万件に上りました1。居眠り運転を防ぐためには、運転者の眠気を早期に検知し、覚醒や休憩を促すことが重要です。しかし、自分の眠気に気づかないことや、無理に運転を続けることも多くあります。そこで、AI技術を活用して、運転者の眠気を検知するシステムを提供する会社が注目されています。この記事では、そのような会社の中から3つを紹介します。
Miraxia Edge Technology
Miraxia Edge Technologyは、カメラ映像のドライバーの瞬きや表情から、眠気を5段階で推定することができる「眠気センシング」技術を提供しています2。この技術は、光学センサーを用いたドライバーモニタ装置などに活用することができ、居眠り運転対策となります。無自覚な浅い眠りを検知することにより、眠くなる前に覚醒を促し、より早い段階で居眠り運転を未然に防ぐことができます。
Automagi
Automagiは、NTTドコモのAIを活用した映像から自動車の運転者の居眠りを検知するシステムの開発を支援しています3。このシステムでは、運転者が使用しているスマートフォンに専用アプリをインストールするだけで、居眠りの分析が可能になります。居眠りを防ぐためにアプリから定期的に音声による呼びかけや長時間運転時に休憩を促す機能や、居眠りを検知した場合はスマートフォンから大きなブザー音を鳴らして運転手の注意を喚起し、さらに運転者の会社や家族にSMS(ショートメッセージサービス)で通知を行う機能も備わっています。
グローバルウォーカーズ
グローバルウォーカーズは、従業員のサボり・居眠りといった勤務状況をAIが自動で判断するアプリケーション「WorkEye」を開発しています。このアプリケーションでは、PCのカメラで従業員の映像を撮り、表情や音声から病気の症状も自動で検出します。AIが人物を特定することで、従業員以外の第三者がPCを使用または覗き込んでいる状況も検知します。このアプリケーションは、在宅勤務やリモートワークなどの場合にも有効です。
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